地元の人は、一度は聞いたことがあるかもしれない。
そして、あれは誰にでも起こり得る話だ。
特別な場所でも、特別な人間でもない。
ただ、少しだけ運が悪かっただけの――そんな話。

深夜2時過ぎ。
仕事の帰り、徳山駅を過ぎて櫛ヶ浜の方へ抜ける道を走っていた。
普段なら通らない道だ。
その日は工事で、いつものルートが塞がれていた。
ナビはなぜか反応しない。
再検索を繰り返しても、ルートが表示されない。
嫌な感じがした。
でも、そのまま進むしかなかった。
カン、カン、カン……。
唐突に、踏切の警報音が鳴り始めた。
思わずブレーキを踏む。
「こんなところに、踏切あったか……?」
独り言が、やけに大きく聞こえた。
前を見ると、確かに踏切がある。
赤い警報灯。
ゆっくりと下りてくる遮断機。
見たことのないはずの場所なのに、
なぜか“知っている気がする”。
おかしいのは、音だった。
警報音はうるさいほど鳴っているのに、
それ以外の音が、すべて消えている。
エンジン音も。
タイヤの音も。
自分の呼吸すら。
何も聞こえない。
気づいたとき、体が動かなくなっていた。
ブレーキを踏んでいる感覚がない。
ただ、目の前の踏切だけが
異様にはっきりと見えている。
そのとき。
踏切の向こう側に、“誰か”が立っていることに気づいた。

暗闇の中に、人影。
顔は見えない。
でも、確実にこちらを見ている。
動かない。
ただ、そこにいる。
カン、カン、カン……
音が、急に遠くなる。
代わりに、別の音が聞こえた。
「……来た」
小さな声だった。
でも、耳元で囁かれたみたいに、はっきり聞こえた。
次の瞬間。
視界が、暗くなった。
気づいたとき、車は踏切の向こう側にいた。
遮断機は上がっている。
警報音も止んでいる。
何もなかったみたいに。
バックミラーを見る。
……何もない。
さっきまであったはずの踏切が、消えている。
線路も。
標識も。
“そこにあったはずの空間”ごと、なくなっている。
時計を見る。
2時17分。
踏切の前で止まったときと、同じ時間だった。
エンジンはかかっている。
ラジオも普通に流れている。
すべてが、元通りだ。
ただ、、、いや待て。何か違和感を感じる。
なんだ?車内か、、外か、、
気配を感じる。
ふと目線を助手席に向ける。
誰もいないはずの助手席のシートベルトが、締まっていた。。。
全身に鳥肌が立ち、一気に恐怖に支配され、アクセルを踏み、急いでその場を離れる!
怖い。怖い。
もうバックミラーは見れない。。
その後自宅に戻り、布団をかぶり、震えながら目を瞑る。。
一夜が明け、その後もあの人影が現れることはなかったが、あれは一体なんだったのか。。
旧徳山に残る“共通した証言”

この話、山口県の人なら一度は聞いたことがあるかもしれない。
旧徳山――現在の周南市周辺では、似た話がいくつもある。
・徳山駅〜櫛ヶ浜の裏道で見た
・新南陽の工場地帯を抜けた先で遭遇した
・夜市から戸田へ向かう途中で現れた
場所はバラバラなのに、内容だけが妙に一致している。
共通しているのは、これだ。
・深夜2時前後に現れる
・ナビや地図に表示されない
・踏切の前後で音が消える
・向こう側に“誰か”がいる
そして。
「渡ったあと、何かが“ひとつ多い”」
なぜこの話は消えないのか
証拠はない。
場所も特定できない。
だが、この話は消えない。
理由は単純だ。
体験した人間が、みな同じことを言うからだ。
「戻ってきてはいる。でも、完全には戻っていない」
もし“その踏切”を見つけてしまったら

もし、深夜の道で。
見覚えのない踏切に出会ったら。
絶対に渡らないこと。
振り返らないこと。
そして――
向こう側に、誰かが立っていたら。
その瞬間、引き返せ。
その踏切は、
最初から存在していないものだからだ。
■ 旧徳山「地図に存在しない踏切」口コミまとめ
① 違和感
「徳山駅から櫛ヶ浜の方に抜ける道で見ました。
踏切なんていつもないのに、この日はあったんです。
でも次の日通ったら、どこにもなくて。。」
② 共通証言
「踏切で止まったら、音が全部消えた。
エンジンも何も聞こえなくなって。
でも警報音だけが鳴ってた。頭の中で鳴ってるような感覚」
③ 人影の目撃証言
「踏切の向こう側に誰か立ってたんよね。
顔は見えんのやけど、目が合ってる気がして固まった。そこからボーっとしちゃってて、気づいたら居なくなってた。」
④ 時間軸がズレる?
「踏切で遮断機下りたから、2〜3分止まってたんですけど、、、そのつもりだったんですけど、ふと時計見たら1時間くらい経ってた。」
⑤ バックミラーに気配が、、、
「踏切渡ったあと、チラッとバックミラー見たら
後ろに女性が立ってたんです。。
でも急いで振り返ったら、何もいなくて。。。
⑥ 地元民の曖昧証言
「場所は違うけど、似た話は昔からあるよ」
「親が昔そんな話してた気がする」
最後に
いかがだっただろうか。もし似た体験をしたことがあるなら、是非ともコメントで教えてほしい。
その踏切は、本当に――
旧徳山のどこかにあるのかもしれない。




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